よみがえる沖縄1935 ― 2018年05月04日
横浜・日本新聞博物館企画写真展を観に行ってきました。
タイトルは、「よみがえる沖縄1935」
85年以上前の沖縄の姿を写し出したもの。当時の大阪朝日新聞が取材した「海洋ニッポン」という連載記事のものという。その取材時のネガフィルムが数年前に見つかった。
糸満市の写真を見るとまるで東南アジアの島国風に見えなくもない。みな裸足だ。一方那覇市の写真は、都会っぽくおしゃれだ。「海洋ニッポン」というだけあって、海の様子、漁民の様子をよくとらえている。この頃の沖縄は、アメリカ軍基地もなく、戦乱にまみれることなく平和そのもの。雨の日の女子高生を捉えてた写真は、現代にも通じそう。
写真展は、7月1日(日)までやっている。
場所は、神奈川県横浜 関内駅から徒歩10分程度。
ニュースパーク(日本新聞博物館)2階企画展示室。
開館時間は午前10時から午後5時まで 月曜休館
入館料 一般400円 大学生300円 高校生200円 高いか安いかは、観た人の感性次第だ。
お勧めである。できれば午前中が空いている。仕事帰りに立ち寄れないのが不便。
タイトルは、「よみがえる沖縄1935」
85年以上前の沖縄の姿を写し出したもの。当時の大阪朝日新聞が取材した「海洋ニッポン」という連載記事のものという。その取材時のネガフィルムが数年前に見つかった。
糸満市の写真を見るとまるで東南アジアの島国風に見えなくもない。みな裸足だ。一方那覇市の写真は、都会っぽくおしゃれだ。「海洋ニッポン」というだけあって、海の様子、漁民の様子をよくとらえている。この頃の沖縄は、アメリカ軍基地もなく、戦乱にまみれることなく平和そのもの。雨の日の女子高生を捉えてた写真は、現代にも通じそう。
写真展は、7月1日(日)までやっている。
場所は、神奈川県横浜 関内駅から徒歩10分程度。
ニュースパーク(日本新聞博物館)2階企画展示室。
開館時間は午前10時から午後5時まで 月曜休館
入館料 一般400円 大学生300円 高校生200円 高いか安いかは、観た人の感性次第だ。
お勧めである。できれば午前中が空いている。仕事帰りに立ち寄れないのが不便。
クーデターが起こりそうな「存在しない」ものがあったこと ― 2018年04月06日
どうも政治の動きが乱れているようではないか。と誰もが感じる世になってきてしまった。森友から始まった忖度の流れは、どうやら歯止めが利かなくなってきているように思う。原因はどこにあるのだろうか。それを探ることは、少しおいておこう。
スーダン、イラクにPKOとして派遣された自衛隊が、定められた任務を果たしたことはだれもが認めるところであろう。
その任務の一過程として現状を報告する義務は当然あり、報告書は公文書として残されているのはあたりまえのことといえる。
その報告書が都合が悪いといって隠してしまった理由は、自衛隊、まして現場に派遣された武官の責任ではないのは、自明のことだろう。
小泉時代に「自衛隊が活動するところは、非戦闘地域」と公言してはばからない政治姿勢。安倍時代も同様に自衛隊は、非戦闘地域で活動するとなっている。
そもそもPKOは、戦闘地域へ派遣される軍隊であることは世界の常識。日本だけがおかしな解釈をしている。政治の場で使われる言葉が、まるで世界の、いや世間の現状を見ていないといえる。
シビリアンコントロールが侵されているといいているが、シビリアンコントロールの危機とは、真逆であろう。自衛隊はきっちりと義務を果たし、現状をきちんと報告をした。その報告を「都合が悪い」として隠したのは、シビリアンコントルールの側でしょうが。
まあ、忖度が働いたのでしょう。
命がけで国の命令を遂行し、報告を行うとそれをなかったことにして、責任を押し付ける。
これは、これは自衛隊にとって怒り心頭。こんなことばっかりやっているとクーデターが起こるぞ!
真面目にそんなことを考えてしまう。
スーダン、イラクにPKOとして派遣された自衛隊が、定められた任務を果たしたことはだれもが認めるところであろう。
その任務の一過程として現状を報告する義務は当然あり、報告書は公文書として残されているのはあたりまえのことといえる。
その報告書が都合が悪いといって隠してしまった理由は、自衛隊、まして現場に派遣された武官の責任ではないのは、自明のことだろう。
小泉時代に「自衛隊が活動するところは、非戦闘地域」と公言してはばからない政治姿勢。安倍時代も同様に自衛隊は、非戦闘地域で活動するとなっている。
そもそもPKOは、戦闘地域へ派遣される軍隊であることは世界の常識。日本だけがおかしな解釈をしている。政治の場で使われる言葉が、まるで世界の、いや世間の現状を見ていないといえる。
シビリアンコントロールが侵されているといいているが、シビリアンコントロールの危機とは、真逆であろう。自衛隊はきっちりと義務を果たし、現状をきちんと報告をした。その報告を「都合が悪い」として隠したのは、シビリアンコントルールの側でしょうが。
まあ、忖度が働いたのでしょう。
命がけで国の命令を遂行し、報告を行うとそれをなかったことにして、責任を押し付ける。
これは、これは自衛隊にとって怒り心頭。こんなことばっかりやっているとクーデターが起こるぞ!
真面目にそんなことを考えてしまう。
『沖縄戦後史』岩波新書他を読む ― 2018年04月04日
『沖縄戦後史』中野好夫・新崎盛輝著 1976年10月刊
『沖 縄』比嘉春潮、霜多正次、新里恵二著 1963年1月刊
『沖縄問題二十年』中野好夫・新崎盛輝著 1965年6月刊
いづれも岩波新書
少し時間があったので、本棚を整理したボソッとこの三冊が見つかりました。ずいぶん昔に読んだ本でした。ページのあちこちに線や書き込みがあるので、かなり熱心に読んでいたことをおもいだします。
さらりとページを繰りながら目を通してみると書かれ内容、訴えている内容は、今とほとんど変わりません。「鳩山さん!沖縄の現状をその目で見てください!!」と叫ぶ沖縄人の心は今も同じ。この鳩山さんは、「鳩山一郎」さんなのです。
先般、ネット上で「ネト右翼であった琉球新報の記者」の話が話題になっています。ここに紹介した三冊の本が書かれていた時期、本土の日本人は、沖縄人に対してある意味深い同情の念を抱いていました。
しかし、今の本土人(大和人)は、沖縄人に対して攻撃的な発言が目立っています。例えば、基地に反対する人は、中国からお金をもらっているとか、まことしやかに言われています。
沖縄の人々にとって基地問題は生活の一部、いや、命を賭けた戦いの一部でしょう。なぜ、お金をもらってそんなことをしなければならないのか。冷静に考えればわかることが、まかり通っていることに絶望感すら感じてしまいます。
半世紀たっても何も変わっていない現実、一世代を経て、次の世代に移っても何も変わらない。
改めて当時の本を読むことで今の沖縄の置かれている状況がリアルに伝わってくるような気がします
『沖 縄』比嘉春潮、霜多正次、新里恵二著 1963年1月刊
『沖縄問題二十年』中野好夫・新崎盛輝著 1965年6月刊
いづれも岩波新書
少し時間があったので、本棚を整理したボソッとこの三冊が見つかりました。ずいぶん昔に読んだ本でした。ページのあちこちに線や書き込みがあるので、かなり熱心に読んでいたことをおもいだします。
さらりとページを繰りながら目を通してみると書かれ内容、訴えている内容は、今とほとんど変わりません。「鳩山さん!沖縄の現状をその目で見てください!!」と叫ぶ沖縄人の心は今も同じ。この鳩山さんは、「鳩山一郎」さんなのです。
先般、ネット上で「ネト右翼であった琉球新報の記者」の話が話題になっています。ここに紹介した三冊の本が書かれていた時期、本土の日本人は、沖縄人に対してある意味深い同情の念を抱いていました。
しかし、今の本土人(大和人)は、沖縄人に対して攻撃的な発言が目立っています。例えば、基地に反対する人は、中国からお金をもらっているとか、まことしやかに言われています。
沖縄の人々にとって基地問題は生活の一部、いや、命を賭けた戦いの一部でしょう。なぜ、お金をもらってそんなことをしなければならないのか。冷静に考えればわかることが、まかり通っていることに絶望感すら感じてしまいます。
半世紀たっても何も変わっていない現実、一世代を経て、次の世代に移っても何も変わらない。
改めて当時の本を読むことで今の沖縄の置かれている状況がリアルに伝わってくるような気がします
21世紀の楕円幻想論 平川克美を読んでみて ― 2018年03月30日
タイトルが、なんとも難しそうなイメージを与えますが、内容は、とても身近な題材です。自身は程遠い話ですが、身近にはそんな人いるな。というところです。
副題が「その日暮らしの哲学」。
こちらをメインタイトルにしたほうが売れそうですが、そうしないところに著者の稔侍があるのでしょうか。
以前、内田樹の『ローカリズム宣言』を紹介しましたが、その流れです。というか、帯に大きく書いてあるのですぐわかります。
「小商いのすすめ」「負債について」「縁と無縁」
身近だけどここまで言ってしまっていいの、という感じはしないでもありません。読後、「ああ、そうなんだよね」という気持ちを与えてくれそうです。
ちっとも都会的でない「ろはす」。ひらがな的な空気の中で「生きる」とはなにかを感じさせてくれます。
平川哲学の集大成と後帯には書いてあります。
じっくりとその日暮らしを味わってください。
出版社名を記載します。
ミシマ社刊 2018年2月 平川克美著 ¥1800税別
副題が「その日暮らしの哲学」。
こちらをメインタイトルにしたほうが売れそうですが、そうしないところに著者の稔侍があるのでしょうか。
以前、内田樹の『ローカリズム宣言』を紹介しましたが、その流れです。というか、帯に大きく書いてあるのですぐわかります。
「小商いのすすめ」「負債について」「縁と無縁」
身近だけどここまで言ってしまっていいの、という感じはしないでもありません。読後、「ああ、そうなんだよね」という気持ちを与えてくれそうです。
ちっとも都会的でない「ろはす」。ひらがな的な空気の中で「生きる」とはなにかを感じさせてくれます。
平川哲学の集大成と後帯には書いてあります。
じっくりとその日暮らしを味わってください。
出版社名を記載します。
ミシマ社刊 2018年2月 平川克美著 ¥1800税別
春だというのに真冬の話 ― 2018年03月29日
もう桜も満開になったころというのに、真冬のお話です。
1月下旬、北八ヶ岳の北横岳というところに行ってきました。
たぶんマイナス20度くらいの気温が続いていたころです。
見事な樹氷。いまみても寒さが伝わってきます。
北横岳は、蓼科の北八ヶ岳ロープウエイに乗って、歩いて1時間30分ほど。もちろん冬山ですが、冬山を体験できるところは、30分程度で済みます。なんと手軽に冬の美しさを体験できることか。
天気の悪いときはもちろんだめです。
いいときに限っての楽しみです。
1月下旬、北八ヶ岳の北横岳というところに行ってきました。
たぶんマイナス20度くらいの気温が続いていたころです。
見事な樹氷。いまみても寒さが伝わってきます。
北横岳は、蓼科の北八ヶ岳ロープウエイに乗って、歩いて1時間30分ほど。もちろん冬山ですが、冬山を体験できるところは、30分程度で済みます。なんと手軽に冬の美しさを体験できることか。
天気の悪いときはもちろんだめです。
いいときに限っての楽しみです。
『ファシズムの正体』佐藤優 続き ― 2018年03月29日
『ファシズムの正体』佐藤優 続き
なぜ今、ファシズムを問うのか。それは、ファシズムの風音が聞こえてくるという危機感からくるものだろうか。かつて「ファシズムの忍び寄る足音」と言われていた時代を幾たびも乗り越えてきたが、いよいよ忍び寄る足音ではなく、風を感じるということか。
佐藤優の分析はまことに興味深い。戦後70年、いわゆる先進諸国において大きな戦争は起こらなかった。(異論はあるが)ここにきてアメリカでは自国優先のアメリカ至上主義、欧州ではイギリスのEU離脱、フランスをはじめとした国々の民族主義の台頭、もちろんロシアも民族主義の台頭は著しい。
では、日本はどうか。佐藤優の分析が興味深い。経済が順調な時には国民は政治への要求は少ない。という。確かにかつて「経済一流、政治三流の日本」と自嘲気味に叫んでいた日本も経済は三流になってきて、政治はさらに下がってきた。そんな時、国家の機能を強化し、体制を整える。国家機能の強化・・・政府機能の強化・・・内閣人事局??
政府機能の強化すなわち独裁の強化・・・独裁制???
なるほど、今の状況は、世界的に読み込むと独裁制・・・ファシズムの道へ向かっているのかと読み取れる。
佐藤さん、どうすればいい。
なぜ今、ファシズムを問うのか。それは、ファシズムの風音が聞こえてくるという危機感からくるものだろうか。かつて「ファシズムの忍び寄る足音」と言われていた時代を幾たびも乗り越えてきたが、いよいよ忍び寄る足音ではなく、風を感じるということか。
佐藤優の分析はまことに興味深い。戦後70年、いわゆる先進諸国において大きな戦争は起こらなかった。(異論はあるが)ここにきてアメリカでは自国優先のアメリカ至上主義、欧州ではイギリスのEU離脱、フランスをはじめとした国々の民族主義の台頭、もちろんロシアも民族主義の台頭は著しい。
では、日本はどうか。佐藤優の分析が興味深い。経済が順調な時には国民は政治への要求は少ない。という。確かにかつて「経済一流、政治三流の日本」と自嘲気味に叫んでいた日本も経済は三流になってきて、政治はさらに下がってきた。そんな時、国家の機能を強化し、体制を整える。国家機能の強化・・・政府機能の強化・・・内閣人事局??
政府機能の強化すなわち独裁の強化・・・独裁制???
なるほど、今の状況は、世界的に読み込むと独裁制・・・ファシズムの道へ向かっているのかと読み取れる。
佐藤さん、どうすればいい。
『ファシズムの正体』佐藤優 ― 2018年03月28日
佐藤優独特の執筆技法。引用とその解説により膨大な本を出版する得意技だ。しかし、わかりやすいことは、わかりやすい。基本的には、学術論文技法を一般書籍に持ち込み、読みやすくしている。学術論文の執筆技法と同じだから次々に発表できるというのは、ちょこっとうがった見方だろうか。
ということで、本書は、誤った解釈をされる(佐藤優の論)ファシズムの正しい認識と正しさを持ってファシズムに対抗する理論武装を整えるための方法が解き明かされている。
佐藤的に論を進めると(ファシズムは、理想郷への到達を目標とするような、目的論的な発想をとらない)同時に(生きることは死ぬことだ)(悠久の大義に準じたものは永遠に生きる)という危険思想に対する予防接種)と論じる。あれあれ、つい最近、日本中で称賛された百X〇木とやらの「永遠の丸まる」を暗に批判しているのか。
佐藤の立ち位置はどこか? いろいろな議論がされていて、ほぼ定着しているが、私には、いまだ不明だ。
『ファシズムの正体』佐藤優著
集英社インターナショナル刊 インターナショナル新書
中島岳志「保守と立憲」を読んでみた。 ― 2018年03月26日
いろいろと事情があって、長いこと休んでいました。
いつの間にか季節は、厳冬から春うららの桜花咲き乱れるころと変化し、心も幾分軽くなってきた気分です。にもかかわらず、世の中は、相変わらず騒然としています。
そんな中で手にして読んでみたのが、「保守と立憲」中島岳志著でした。帯には、枝野幸男氏の「右でも左でもなく前へ」「保守こそリベラル。なぜ立憲主義なのか」と続く。
前大阪市長の橋下徹氏にはずいぶん嫌われている中島岳志ですが、相変わらず評論の切れ味は、絶妙でした。ただ、私が眠っているうちに自殺してしまった(? あるいは、自死を貫徹したか)故西部邁氏が主幹(?)であった「表現者」に掲載された記事の集大成になんと立憲民主党の枝野氏との対談を合わせたものでした。保守主義者の立場をとる中島岳志のリベラル保守の立ち位置が鮮明に浮かびます。
論考の「死者とともに生きる」のなかに、「自己に宿る深い思いは、時には言葉にならない。無理に言語化しようとすると、その言葉から思いが逃げていく。大切な思いが、言葉に奪われてしまう」という一節には共感できます。
保守と立憲 世界によって私が変えられないために
中島岳志著 スタンド・ブックス刊
いつの間にか季節は、厳冬から春うららの桜花咲き乱れるころと変化し、心も幾分軽くなってきた気分です。にもかかわらず、世の中は、相変わらず騒然としています。
そんな中で手にして読んでみたのが、「保守と立憲」中島岳志著でした。帯には、枝野幸男氏の「右でも左でもなく前へ」「保守こそリベラル。なぜ立憲主義なのか」と続く。
前大阪市長の橋下徹氏にはずいぶん嫌われている中島岳志ですが、相変わらず評論の切れ味は、絶妙でした。ただ、私が眠っているうちに自殺してしまった(? あるいは、自死を貫徹したか)故西部邁氏が主幹(?)であった「表現者」に掲載された記事の集大成になんと立憲民主党の枝野氏との対談を合わせたものでした。保守主義者の立場をとる中島岳志のリベラル保守の立ち位置が鮮明に浮かびます。
論考の「死者とともに生きる」のなかに、「自己に宿る深い思いは、時には言葉にならない。無理に言語化しようとすると、その言葉から思いが逃げていく。大切な思いが、言葉に奪われてしまう」という一節には共感できます。
保守と立憲 世界によって私が変えられないために
中島岳志著 スタンド・ブックス刊