中島岳志「保守と立憲」を読んでみた。2018年03月26日

 いろいろと事情があって、長いこと休んでいました。

 いつの間にか季節は、厳冬から春うららの桜花咲き乱れるころと変化し、心も幾分軽くなってきた気分です。にもかかわらず、世の中は、相変わらず騒然としています。
 そんな中で手にして読んでみたのが、「保守と立憲」中島岳志著でした。帯には、枝野幸男氏の「右でも左でもなく前へ」「保守こそリベラル。なぜ立憲主義なのか」と続く。
 前大阪市長の橋下徹氏にはずいぶん嫌われている中島岳志ですが、相変わらず評論の切れ味は、絶妙でした。ただ、私が眠っているうちに自殺してしまった(? あるいは、自死を貫徹したか)故西部邁氏が主幹(?)であった「表現者」に掲載された記事の集大成になんと立憲民主党の枝野氏との対談を合わせたものでした。保守主義者の立場をとる中島岳志のリベラル保守の立ち位置が鮮明に浮かびます。
 論考の「死者とともに生きる」のなかに、「自己に宿る深い思いは、時には言葉にならない。無理に言語化しようとすると、その言葉から思いが逃げていく。大切な思いが、言葉に奪われてしまう」という一節には共感できます。

保守と立憲  世界によって私が変えられないために
 中島岳志著 スタンド・ブックス刊

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