『ファシズムの正体』佐藤優 ― 2018年03月28日
佐藤優独特の執筆技法。引用とその解説により膨大な本を出版する得意技だ。しかし、わかりやすいことは、わかりやすい。基本的には、学術論文技法を一般書籍に持ち込み、読みやすくしている。学術論文の執筆技法と同じだから次々に発表できるというのは、ちょこっとうがった見方だろうか。
ということで、本書は、誤った解釈をされる(佐藤優の論)ファシズムの正しい認識と正しさを持ってファシズムに対抗する理論武装を整えるための方法が解き明かされている。
佐藤的に論を進めると(ファシズムは、理想郷への到達を目標とするような、目的論的な発想をとらない)同時に(生きることは死ぬことだ)(悠久の大義に準じたものは永遠に生きる)という危険思想に対する予防接種)と論じる。あれあれ、つい最近、日本中で称賛された百X〇木とやらの「永遠の丸まる」を暗に批判しているのか。
佐藤の立ち位置はどこか? いろいろな議論がされていて、ほぼ定着しているが、私には、いまだ不明だ。
『ファシズムの正体』佐藤優著
集英社インターナショナル刊 インターナショナル新書
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